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猫の「狂犬病予防注射接種済票」

猫の「狂犬病予防注射接種済票」

職場の同僚から、在米中(13年前)に飼っていた猫の「狂犬病予防注射接種済票」を見せてもらいました。

カンザスシティでは、猫にも狂犬病予防注射接種と鑑札の装着の義務があるのだそうです。

このタグは緑ですが、年ごとに色が違い、タグの色で接種した年度がわかるようになっているとか。
タグに刻印されているのは飼い主の情報ではなく、予防注射を接種した病院の住所と電話番号、鑑札番号です。
アルミのようなとても軽い素材でできていて、これなら猫にも負担はかからないな、と感じました。

狂犬病に対する危機管理は非常に重要です。
狂犬病発生国である中国から日本に輸送されてきたコンテナに、猫が入っていた事例や、
ロシア船に同乗していた犬が日本の港で上陸してしまったり、と「狂犬病」については、
けして対岸の火事とは言えない現状です。
<参考> 狂犬病臨床研究会 http://www.rabies.jp/


ですから、このタグを見て、「そういえば、なぜ日本では猫に予防注射の義務がないのかな」と素朴な疑問を感じてしまいました。(もちろん、猫以外のほ乳類もなのですが…)
それに、予防接種を義務とし、畜犬登録と同様に、畜猫(?)登録を行えば、個体識別による飼い主(管理者)責任の所在が一層明確になり、猫が抱える様々な問題の改善や、殺処分数の減少につながるのではないか、とも感じました。

こういったタグを利用した猫の個体識別は、狂犬病の流行を予防するという観点からだけでなく、
大規模な自然災害後の猫の保護に関わる問題に、個体識別は大きく関わってきます。
外飼いの猫、迷子の猫、飼い主不明の猫、地域で飼育されている猫の区別が難しいからです。

日本国内の猫の現状についてはまだまだ勉強不足で、安易な意見になってしまうかと、は思ったのですが、
日本では珍しい、猫の「狂犬病予防注射接種済票」。
ご紹介いたしました。


レポート 池田 潤子


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