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はじめに | 応急処置の心得 | 口の保定 | 人工呼吸 | 心臓マッサージ | きず | やけど | 打撲・骨折 | 運び方 | 記録 |
応急処置ガイドをお読みになる方へ |
重要! 最初に必ず全文をお読み下さい。 この「応急処置ガイド」は、大規模災害時に飼育動物が負傷してしまい、獣医師を探したり、獣医師の下に連れて行く時間や運搬手段がない場合、負傷動物の命を助ける可能性を見い出すために、飼い主さんへ応急処置の大まかな知識を持っていただくことを目的とし作成いたしました。 本文「応急処置の心得」にも記載されていますが、災害時の応急処置はあくまでも動物が負傷により一刻を争う緊急事態に陥っている時に、身近なところに専門家(※注1)がいない際に、その動物の生命を救うために行なう緊急処置であることを理解してください。 非常時の混乱の中、誤った判断により、適切でない処置を行なった場合、その動物の状態を悪化させる事もあり得ます。 日常生活の中においても災害時においても、実際に飼育動物が負傷した場合には、安易に自分でなんとかしようとするのではなく、動物の状態を観察すると共に、まずは専門家を見つけるか、または連絡をとる努力を行なってください。 この「応急処置ガイド」をお読みいただき、実際に処置を行なったことによって、その動物の健康状態や生命に不都合が生じた場合、アナイスでその責は負いかねますので、予めご承諾いただきますようお願いいたします。 また、実際の応急処置方法については、この「応急処置ガイド」を参考に、かかり付けの獣医師などにご相談の上、直接指導やアドバイスをお受けになることをお勧めいたします。 ※注1 獣医師や動物看護師など、獣医療に関し正しい知識と経験、熟練した技術を持ち、正確な状況判断が行える者 |
はじめに |
●はじめに 大きな緊急災害のときにもっとも大切なことはあなたの命を守ることです。動物を救出、救命行動を実施するときには、まずあなたの安全を確保するべきです。 A.周囲の状況を確かめる たとえば強い地震があった後、次の余震も大きいことが予測されます。一回目のゆれで倒れたり落下しなかった家具も二回目には倒壊する恐れを考えなくてはなりません。 最悪の場合、次のゆれで家屋が倒壊するかもしれません。このため、あなた自身だけではなく、家族や伴侶動物の救出も速やかに行う必要があります。その他水害や火事の延焼などの場合も逃げ遅れないよう周囲の様子に十分注意するべきです。 できれば動物は常日頃から安全なところで生活をさせておくことができると安心です。 B.動物の状況を把握する (ア)名前を呼んで観察する あなたの安全を確認したら、出来るだけ早く動物の名前を呼んで反応を待ちましょう。 すぐに自分に近寄ってきたら、出血がないか、びっこはないか観察してください。 (イ)抱っこして欲しいと言ったら抱っこする 動物は災害のときにはパニックになっていることもあります。怪我を負っていることもあります。このため急に動物を抱き上げようとするとあなたがかまれたりすることがあるかもしれません。抱っこを求めたらそっと抱き上げて怪我の様子を把握してください。動物が抱っこを求めない場合も、声をかけたりして動物を安心させるよう努めるべきですが、時間をかけられません。できるだけ速やかにタオルや毛布などでくるんで抱きましょう。そしてキャリーボックスなどに収容したら、その場から離れるべきかどうか判断してください。 (ウ)名前を呼んでも反応がない 四つのケースが考えられます。周囲の状況をよく判断しながら、動物の所在を確かめましょう。 @動物が怖がって返事をしない。(出てこない) A動物が意識を失っている。 B意識はあるが返事ができない。 Cどこか屋外に逸走した。 (エ)状況死(社会死) 首が切断されている、胴体が切断されている、黒焦げになっている、死後硬直が始まっている。こうした様子が動物に起こっていれば、その動物はすでに死亡しています。 大変悲しくつらいことですが、その動物の救命に時間をかけてはなりません。 |
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