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応急処置の心得

●災害時は超興奮状態にある
災害の時の心得で一番大切な事は、動物たちはとても興奮している、パニックになっているということです。キャンキャンと悲痛な鳴き声をあげて騒ぐこともあります。普段はかまない犬でも、ケガの痛みや恐怖からかみつくことがあるということを、飼い主は知っていなければなりません。かみついてきても大声で叱ったりしないように。逆効果です。愛犬と言えども災害時は、いつもと同じ接し方は絶対しないこと。飼い主は努めて冷静に対処すること。倒れている犬を発見した場合もいきなり触らない方がいい。かまれないように、安全を確保してから意識の有無を確認してください。

●危険なショック症状
ケガを負ってショック症状に陥ることがあります。ショック症状とは心臓は動いているが意識がない、血圧が異常に低下した状態のこと。呼吸はしている場合もあるが、していない場合もあります。全身の血圧の低下の状態が長く続くと、死んでしまうこともあるのでかなり危険です。ショック症状があるかどうかの見分け方は、歯茎を指で抑えつけ、白くなった部分が2秒以内に赤く戻れば正常の範囲内。2秒以上かかる場合はショック症状があるといえます。呼吸をしていなければ直ちに人工呼吸を。後は一刻も早く病院へ連れて行くことを考えて下さい。

倒れている犬や猫のチェックポイント
フローチャート


応急手当は状況確認から

●応急手当は状況確認から
現場では目で見る、手で触る、耳で聞くしか手だてははありませんが、まずは動物の状態を確認すること。あくまでも応急手当は緊急時のとりあえずの処置です。できれば電話で専門家(獣医師)に助言をもらいながら、処置ができればベスト。そして、できるだけ早く病院に連れて行き、診断と治療は獣医師に任せましょう。
誤った応急処置はかえって症状を悪くすることになりかねません。しかし、災害時などには、獣医師に電話をすることも、すぐに病院へ連れて行くこともできなくなる恐れがあります。こうした緊急事態は突然起こることなので、普段から最低限の応急手当の仕方を練習しておくとよいでしょう。


タイムリミットは15分

●タイムリミットは15分
心臓が停止して、5分経過すると脳死が起こる。心臓マッサージで多少は血液が脳にも送られていることを考慮しても、15分間人工呼吸と心臓マッサージをしたにもかかわらず、もとに戻らない場合は、それ以上続けても助かる見込みはかなりないと考えられる。蘇生しなくても、それは飼い主の責任ではないということも覚えておいて欲しい。



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